中国に「刻船求剣」(船に刻みて剣を求む)という故事があります。
ある男が船に乗って川を渡っていると、途中でうっかり自分の大切な剣を川に落としてしまいました。
その男はあわてて小刀を抜いて、剣を落とした船べりに印を刻みました。
やがて船が川岸に到着すると、すぐさま印をつけたところから川に飛び込んで剣を探しましたが、当然のことながら見つけることはできませんでした。
こんなお話です。
滑稽だと思うかもしれませんが、私たちも知らず知らず心という船にいろいろな印を刻み込み、すでに過ぎ去ってしまったものに捉われて生きています。
でも、人生は常に流れているのだから、この故事のように、心に刻んだ印の下で何かを探しても見つかるはずはありません。
お釈迦さまの言葉にも、
「過去を追うな、未来を思うな。過去はもう捨てられ、未来はまだ来ない。今をしっかりと観察し、今していることに心を尽くしなさい」(園長の超訳)
とあります。
去年はもう過ぎ去りました。
新しい気持ちで新年を迎えましょう!
本年もよろしくお願いいたします。